手を伸ばしても触れられない

だって、アイドルだから

狂ってるのはアイドルか 私たちファンか


大森靖子『ミッドナイト清純異性交遊』Music Video - YouTube

 
大森靖子さんの『ミッドナイト清純異性交遊』
ハロプロオタはこの曲をよく知っている人が多いと思う。なぜなら、大森靖子さんはこの曲をモーニング娘′14の道重さゆみさんをイメージして作ったからだ。いわば偶像に対する賛美歌である。アイドルといえど賛美歌を作ってもらえたという人物はなかなかいないのではないか。
 
 
アイドルや誰かのファンである人に共感してもらえたら嬉しいが、「その人を好きでよかった」という気持ちと「その人を好きという罪悪感」という相反する気持ちが共存することがある。
この『ミッドナイト清純異性交遊』を聴く度にその相反する気持ちが共存する。
 
道重さゆみさんをイメージして作られたと公言されているので歌詞の内容を考察されている方もいる。非常に興味深い。
 
 
しかし、どのアイドルファンにも共通するファン心だと思い歌詞を読み解いてみたいと思う。
 

考察

何を食べたとか 街の匂いとか 全部教えて

アイドルのブログやSNSで書かれるそんな些細なものでさえ全部知りたいと思うファン心。

春を殺して 夢はひかっている

何かを犠牲にしてアイドルはアイドルを演じている。青春だとか一般的な幸せとか恋愛とか。

春を売るのではなく春を殺す。それでも、自分という商品は多くの人に消費される現実。アイドルという商売は難しい。

そして、芸能人はアイドルは夢を売る商売である。

嘘でもいい 嫌いでもいい 私をみつけて

「みんな可愛いね」「スタンドのみんなも見えているよ」そんな言葉にきゅんきゅんする。本当に見えてるのかななんて思うけれど、やっぱりここはアイドルの言葉を素直に受け取るべきなのだろう。

嘘でもいい、嫌いでもいい、応援している私をみつけてほしいと思うことはエゴかもしれない。一歩まちがえると危険な考えかもしれない。それでも、どんな形でもいいから、あなたを応援している私を見つけてほしい。

だから、認知されたいしファンレターを書いたりうちわを持つのだ。

狂ってるのは 君のほう

狂うという言葉には、

  • 正常な判断ができなくなる
  • 度を越して夢中になる

という二つの意味がある。どちらもアイドルに対して思うところがある。

 

狂ってるのはアイドルである“君”のほうで、狂わされているのはファンである“私たち”なのではないか。そう言えたらどんなに楽なのか。狂った世界の中アイドルとファンは存在し続ける。

アイドルという仕事は、ビジュアルや歌やダンスなど必要とされるものは色々ある。でも、その中で一番大切なのはメンタルだと思う。

ファンからの好意を一方的に受け付けられるメンタル。そして、誰にでも同じように振る舞えるメンタル。

歌手でもダンサーでも俳優でもなく、アイドルは人間性というものを商品にしている。本人の魅力とかグループなら関係性とか恋愛とかそれを含めてそれは商品なのだ。

多かれ少なかれアイドルと擬似恋愛というものは切っても切れない関係だ。だから、熱愛発覚に多くのファンは怒り悲しみを爆発させる。もちろん、多くのファンがアイドルと付き合えるなどと思っていない。思ってはいないが、「バレないようにやってくれ」これに尽きるのだと思う。

黒髪少女で妄想通りさ 君だけがアイドル

ファンの中にはこんな感じでいて欲しいというアイドル像がある。ビジュアルとか私生活とかファンはとやかく言いたがる。ファンをしているのはすべて自己責任なのに。「理想のアイドル像」とは違う姿になっても好きだったらそのまま愛せないの?ともやもやする。

「理想のアイドル像」をそれぞれファンは持っていて、アイドルとはこうであるべきと押し付ける。ファンはどこまでアイドルに「理想のアイドル像」を押し付けていいのか?

アイドルはアイドルであって生身の人間ではない?いや、アイドルだって人間だ。

それでも、ファンは「理想のアイドル像」を押し付ける。「あなたの姿とされるアイドルとしてのあなた」が好きなのだ。いくら、それが偶像だろうと虚像だろうと。

いつまでも大きい瞳で 大丈夫な日の私だけをみつめてよ

大丈夫な日じゃない私っているよね。イライラしてる顔とか嫌なことがあって落ち込んでいる時とか何もかもが嫌になって自暴自棄になってる時なんか絶対に好きなアイドルに見せられないし、カップ焼きそばを食べている姿も見せられない。

だから、「大丈夫な日の私だけをみつめて」欲しい。可愛くておしゃれしてにこにことしていて穏やかな気持ちの「大丈夫な日の私だけをみつめて」欲しい。

アイドルだって、大丈夫じゃない日だってきっとあるのだろう。つらい時でも悲しい時でもアイドルだからニコニコしていなきゃいけない。つらい顔を見せられない。

そんな時、あなたにそんな顔させてごめんねと思いながらもどうしてもあなたが好きなんだと思う。

不評なエンディングでも 好きだから守ってあげるよ

不評なエンディング=何かスキャンダルを起こすなどしてアイドルとしての終わりと考えると、それでも、“好き”だから守って“あげる”

上から目線のファン心であるが、それですら守ってあげるというのはあなたのファンであるからだ。

世界だって君にあげる

世界なんてあげられないけれど、君が欲しいというのならなんだってあげるよというファンの気持ち。

きっと私が世界の覇者とか石油王とかそんな人だったら君が望むもの全てあげるのにな...なんて。

 

まとめ

ぜひ、好きなアイドルを思い浮かべて大森靖子さんの『ミッドナイト清純異性交遊』を聴いて欲しい。

 本当に狂ってるのはアイドルである君でもファンである私たちでもなくてきっとアイドル業界というシステムなのだろうけど、アイドル業界がなければ君は居なかったから断罪することなんて出来ない。


ミッドナイト清純異性交遊 [7inch Analog]

 

 

歌詞の引用元

ミッドナイト清純異性交遊 - 大森靖子 - 歌詞 : 歌ネット

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