手を伸ばしても触れられない

だって、アイドルだから

私が地下アイドルオタクをやめた理由

AKBが「会いに行けるアイドル」を掲げてアイドル業界は変わったのだと思う。

今やアイドルは接触してなんぼという世界に変わってしまった。だって、地上アイドルが握手会なんてしてしまったら地下アイドルはそれ以上のことをしなきゃいけないから。
握手にチェキにハグ...あくどいランダム商法...Twitterの更新頻度にファンへのリプへの返信...


私の推しはしばしば自虐的に「エゴサしてる~」「〇〇ちゃんしか!って言ってたのに推し変された~」「他界したと思ったら違うアイドルの物販にならんでた~」なんてMCでファンをドキッとさせた。
推しのことを呟いたらエゴサで見つけてふぁぼられて、嬉しさもあるけど少しだけ怖くなってしまう。彼女がエゴサしても必ずしもいいこと書かれてるとは限らないのだ。そしてストーキングに近いくらいのふぁぼの速さは彼女のスマホ依存をしめしていた。
アイドルもオタクもお互いに心をすり減らすこの情報化社会。SNSはこわい。
 
東京を拠点とするアイドルだったから、熱心には通えなかったけどそれでも関西に来たら毎回現場に通って認知してもらった。物販も全種類は買えなかったけど、それでも多少無理をした。認知されるのは嬉しいし、レスを貰えたのも嬉しかった。
だんだんとキテるアイドルだった。育ててる感じがたまらなかった。ライブに行かなくてもヴィレヴァンでグッズが展開された。憧れのハコで単独も決まった。

でも、忙しくなればなるほど推しは病んでいた。Twitterやブログで構ってちゃんな言動が増えた。最初の頃こそ励ましのリプをかけていた。それも毎日だとだんだんと負担になってきた。現場に行くのがつらくなってきた。
地下アイドルのオタク同士の関係性は密だ。すべてが煩わしい。何もかもが疲れてしまった。


私は地下アイドルオタクをやめた。

地下アイドルオタクは楽しい。握手も認知もレスも嬉しかった。でも、病んだ推しは応援できなかった。

しばらくして推しはアイドルを辞めてしまったけど、一般人として幸せになって欲しい。ただアイドルはドラッグだし承認欲求も満たせる。それになれてしまった彼女が一般人として幸せに暮らせるのかそれだけが心配だ。